毎年、年少クラスのお母さん方からご相談を沢山頂きます。
「せっかくBUSHITSUに行くのに..
みんなと一緒に参加できない..」
どうやら、「年少さん」とはそんな時期のようです。
でも一方では、人格形成にとって重要な時期でもある..
その狭間で葛藤...
魔のイヤイヤ期に入り、悩まれているお母さん方へ。
少しでも気持ちを楽にして頂けたらと思いblogを作りました。
BUSHITSUチーフで発育発達の専門家でもある渡辺なおみの見解。
そして、魔のイヤイヤ期を通り抜けた先輩お母さん方からのメッセージです。
発育発達の専門家・チーフ渡辺なおみの見解
赤ちゃんから子どもへと成長する2歳児は、自我が芽生え自己主張が強く出てくる時期です。
自分のこだわりが強く出て素直に大人の言うことを聞かなくなるため『魔の2歳』とか『イヤイヤ期』と言われます。
やりたいことはあっても、心や言葉の成長が追いついていないため自分のやりたいことがうまく表現できません。
その一方で、やりたくないことに関しては『イヤ!』とハッキリ主張できるので、大人から見ると何でもかんでも『イヤ!イヤ!』とごねているように感じてしまいます。
また、やりたいことがあっても、運動機能の発達がそれに追いつかず、自分が思っている通りにできないと癇癪を起したりします。
この時期は様々な環境で様々な人と多くの経験をすることで、社会性を身に着けていくうえで大切な時期です。
社会性とは、環境が変わった時、自分自身をその環境に合わせていける能力のことで、その第一歩となる【気持ちの切り替え】を学習する重要な時期になります。
年少クラスのお母さん方からよくご相談される内容に
「BUSHITSUに行く時間になっても遊びを辞めず、辞めさせて連れて行こうとすると大泣きされる」や
「BUSHITSUまで来たものの車から降りずに泣いてしまう」というようなことがあります。
これらは、BUSHITSUにも行きたいけど、まだ遊びを辞めたくない。
BUSHITSUにも行きたいけど、まだお母さんと離れたくない。
などの葛藤を制御する脳の機能が発達段階であるため、気持ちの切り替え方がわからず、癇癪を起すしか対処法を知らないのであって、決してワガママを言っているわけではないのです。
このような、親からするとどうして良いのか分からない癇癪を起すようになった時が【社会性】を身に着ける絶好のチャンスなのです。
こんな時、ついついやりがちなのが「終わったらお菓子を買ってあげるから・・・・」とか
「終わったらオモチャで遊んでいいから」など
お菓子やオモチャを目の前にちらつかせて気持ちの切り替えを促してしまいがちです。
でも、これは自分で気持ちを切り替えたことにならないので..
せっかくの【社会性】を身に着けるチャンスをみすみす無駄にしてしまいます。
ここで重要なのは、「まだ終わりたくないけど約束だから切り替えないといけない」という経験をたくさん積み重ねることです。
そのために、まずは、お子さんと『約束』をしましょう。
おもちゃで遊ぶとき「2時になったら準備してBUSHITSUに行こうね」とか
「お昼寝から起きたら準備してBUSHITSUに行こうね」という具合に、あらかじめ『約束』を取り付けておきます。
この時、分かっていても分かっていなくても、
お子さんの口から「うん、わかった」と言うところまでがやっておくことが大切です。
この約束を取り付けたら、「まだ遊びたいね~」「まだ眠いね~」「ママと一緒に居たいね~」など、
気持ちには共感しつつ、「約束だからね~」と有言実行してあげてそれを見守って、本人に約束を守るという経験をたくさんさせておくことが大切です。
約束が守れた時には、たくさんほめてあげましょう。
その繰り返しで、お子さんは必ず、環境に合わせて自分の気持ちを切り替えていくことができるようになります。